アニメーション、目のまばたき、いわゆるパチパチを動画で比較実験/解説 秘伝のレシピ
「目は口ほどにモノをいう」という言葉があるくらい目の演技は重要です。
静止画でも目をパチパチさせれば、不思議なことにイキイキとして存在感が増します。目のパチパチ=まばたきは、最も基本的なキャラクターアニメーションといえるでしょう。コップやマウスに目を描くとキャラクターとしての個性がめばえるから不思議です。
企業や商品のキャラクターは、普通は静止画です。しかし、近年、YouTubeなど動画SNSの普及から動画にしたいというニーズは高まっています。キャラクターが平面用の静止画で動きがない場合でも、目に「まばたき」させることでアニメーションへ進化します。
「3秒開いて4フレーム閉じる」
上記の配分が秘伝のレシピです。1秒を24コマにした場合は、3秒(72コマ)は目を開いた絵で3コマは目を閉じた絵にします。30フレームでも24コマでも、まばたきの瞬間はおよそ8分の1秒です。実際、人間はおよそ3秒に一度まばたきをしているという研究報告もあります。
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/415591.html
※参考の動画では、4F、8F、16Fで比較しています。
説明文と合わせてご覧ください。理解が深まります。
仮に、閉じた絵を8Fにすると、閉じたの印象がやや強くなり、しっかりまばたきをするアニメになります。演技として演出で8Fにするケースもあるでしょう。片目だけ閉じるウインクがそうです。トマトのアニメーション「閉が長め」の部分をご覧ください。さらに、閉じた絵を16Fにすると、閉じたの印象がますます強くなり、がっつりまばたきをするアニメになります。16Fだともはや半秒以上です(1秒30F)まばたきが長いと動きに違和感があります。閉じた目が長すぎます。
もちろん目のパチパチを目立たせる場合は、2秒に一度のペースで閉じるカットを用いてもOKです。緊張している場面や演出で何か合図を送るなど、目で演技をさせる場合です。
上記までは、基本のワザです。
2枚の絵でもアニメーションとして、十分機能します。しかし、プロはまばたきに3点目の絵を用意します。応用編でくわしく説明します。
【まとめ】
アニメーションは目の錯覚を利用しています。肉眼で見える映像は、百分の1秒、千分の1秒も見ているワケですが、アニメは1秒間に24コマまたは30フレームの静止画を連続して見て動いていると錯覚しているのです。
「3秒開いて4フレ閉じる」
上記の配分が秘伝のレシピです。